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古事記伝
十九
曾泥賀母登(そねがもと)は其根之茎(そねがもと)なり、〈◯中略〉根之茎(ねがもと)とは、先凡て本草に母登(もと)と雲は、立る幹のことにて、〈必しも末に対へて雲本には非ず〉大祓詞に繁木本乎(しみきのもとお)とあるも、繁木の木立(こだち)お雲、孝徳紀歌に、模騰渠等爾(もとごとに)、波那播左該騰模(はなはさけども)とあるも、木毎と雲ことなり、又一もと二もとなど雲も、木にては一木二木(ひときふたき)と雲に同じければ、草も其意にて生立る茎お以雲なり、