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倭訓栞
前編八久
くだもの 菓おいふ、木(こ)種物の義也、木種は日本紀に見えたり、倭名抄に蓏おくさくだものとよめり、今の俗菓子の音お用いて、糖餅の類お併せよぶは、朝野群載に見ゆ、又贄の菓子は庭訓に見ゆ、西土にもしかあればにや、市四記に、果子部ありて、餅糖お多く載たり、寒具の類は、乾菓子と称せり、又交(ませ)菓子の称あり、