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草木育種後編

圧条(とりき)之事 花鏡雲、驚蟄前後并八月中皆可過占(とりき)、喜任〈◯阿部〉按、とり木は大底接木と時節同じ、とり木は枝お曲げるに、段々と曲てよし、四五日も過て又曲ぐれば、枝折れずしてよし、曲る処の皮お少し計り剥ぎてよし、切るも十月の比よし、一度にきるはよろしからず、二三度に段々と切るべし、其まヽ置、来春に至り移し栽べし、又夏木の類は二月に圧条してよし、猶前の〓木(さしき)と同じ事にて、木の皮お少し剥おき、其処に肉かけたるとき、其処の皮おまた少しとりて、其処へ土お付べし、種樹書に、用竹筒破両半封〓之といふもの、亦下に図〈◯図略〉すると同じ趣也、