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東遊雑記

石母田村〈◯岩代国〉といふ所に、〈街道三丁計り寄りて〉義経の腰掛松と雲名木あり、其木の大きさ二抱半、高さ凡一丈、枝葉八方にたれ、枝の地に入りし所二所、南北十間余、東西十二間余、廻りお周り見しに百七十歩、播州曾根の松にさして劣らぬ松なり、しかし女松也、