[p.0164]
大和本草
十二雑木
樺(かば) 本草綱目喬木類にのせたり、本邦にては甲州に多し、皮は雨中のたいまつによし、本草にも皮堪為燭とあり、白楽天、東坡、樺燭の詩あり、国史補雲、以樺燭擁〓馬、謂之火城、樺皮おたいまつにする也、今試むるに能もゆるもの也、又書画の紙おふるくするに是にてふすぶべし、本草にもかくの如く雲り、治癰癤諸病、樺おかばざくらと訓ずるは非也、かばざくらは一重桜お雲、樺と桜と大に異也、非同物、