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大和本草
十二花木
〓梅 本草灌木に載す、近年中夏よりわたる、臘月に小黄花お開く、蘭の香に似たり、中華の書に多く記し詩にも詠ぜり、花の容は不好、葉は柿に似て柿の葉より小にして長し、葉に少しいらあり、其高二三尺四五尺にすぎず、大阪にてはから梅と雲、又蘭梅と雲、梅の類にはあらず、根に香気あり、味辛辣也、如木香と雲、中華の本の名は、黄梅、後世称蝋梅と雲へり、