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採薬録
五木
樟脳 薩州隅州に多く出す、一種にして脳の有と無あり、先づ大樹の根木お斧にて薄く屑として試る、脳あれば斧にて尽く屑とし、木甑に入れ蒸也、木甑の上に瓦の蓋お載せ、蓋の下に白く霜の如く著く、之お掃き取り壺中に収む、若し風お見せしむる時は化して已に尽、