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草木育種後編
下薬品
烏薬〈本草〉 享保中、唐山より、台州産と衡州産と二種お来す、衡州産は琉球にていふはまばしがらきといふ、夏月茎お挿して活すべし、冬土蔵へ入べし、少し暖なる処にては地に栽、こもにて雪霜お避れば枯稿ず、台州のものは紀州にていふかめばといふもの也、是は園に植てよし、寒お恐れず、又和産烏薬あり、享保年中将翁先生官園に上る、即本草陳蔵器説処のもの也、是即和蘭にいふさつさぷらすなり、