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大和本草
十二雑木
黒もじ 山中に生ず、葉は漆に似て又榎に似たり、葉に大小の異あり、冬は葉落つ、皮黒くして香気あり、故に是お用て牙杖(やうじ)とす、皮おつけ用ゆ、又ほやうじ(○○○○)と名づく、又其枝お籬とす、雅致お助く、二月に小黄花一所に多くあつまり開く、秋実のる、榎の実の大の如し、肉に油あり、たぶの木に似たり、