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北辺随筆

浅黄桜(○○○) 長明四季物語といふものに、御社のあたり、みあれ山の桜は、あさ黄なるもありて雲々とあり、今の世浅黄桜といふ物これなるべし、これよりふるきものには、いまだみおよばす、されどこの四季物語うけがたきものなれば、かへりて後にや、