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物類品隲
三草
南藤〈◯中略〉 庚辰歳、予讃侯の命お奉じて薬お封内に採、一日阿野郡川東村深山中に至る、土人合歓木お指てかうかの木(○○○○○)と呼ぶ、按ずるに古今六帖合歓おかうかと訓ず、合歓古名子むりのき、かうかは合歓の略語にして中古の称なり、今都会の地にては、かうかとは称せず、然に却て田舎深山中の人、此名お呼ことお知れり、蓋し風藤も亦然るならん、