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東雅
十六樹竹
蜀漆くさき〈◯中略〉 或人の説に、此木中心空疏(うつぼ)なれば、うつぎといふといへり、万葉集に、于花(うのはな)、宇の花など見えて、即今卯の花といふものは、其ものヽ花おいふなり、卯花の義は、前の月名の註に見えたり、蜀漆おば東璧本草に草部に録したり、此にいふものと異なりと見えたり、こヽにいふくさぎは、臭桐または臭梧桐などいふ物也、臭桐は外科百効全書に見え、臭梧桐は群芳譜に見えたり、