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大和本草
十一薬木
練 和名おあふちと雲、近俗せんだんと雲、〓檀には非ず、其子お苦練子と雲、金鈴子とも雲ふ、薬に用ゆ、中華にて川(せん)の国より出るお良とす、川練子と雲、時珍雲、練は長ずる事甚速なり、三五年即可作椽と雲、其葉倭方に用て虫積霍乱の薬とす、中華の方書には未見此方、隻疝気の陰囊に入て痛むに用る事お時珍いへり、日本古来罪人お梟首するに此木お用ゆへに佗材に不用、罪人の首お練の木にかけし事、源平盛衰記等にも見えたり、