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日本山海名物図絵

漆製法 漆の木に、鎌にて切目おつくれば、其切目より汁ふき出るお、竹べらにてこそげ取也、こそげ入るうつは物は、茶の濃きせんじ汁お入、くるみの油お加へて、其上へ漆おこそげいるれば、漆やけずしてよしといへり、凡漆は取には至てほそき木は汁なし、又格別の老木もわろし、和州吉野紀州熊野、うるしの名所也、其外諸国より出、うるしの木の実は取て蝋にする也、