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重修本草綱目啓蒙
二十三香木
篤耨香 一名篤耨〈通雅〉 篤禄香〈同上〉 詳ならず、蛮産なり、紅毛より来るてれめんていなに充る説近し、一説にてれめんていなは杉脂なりと雲、四人も杉脂に香お添て偽造す、皆非なり、真のてれめんていなは苦味多し、決して杉脂に非ず、杉脂は蛮名ごむ〈脂〉みいふれす〈杉〉と雲、てれめんていなは凝結して琉珀の如し、茶褐色微紅お帯ぶ、時珍の説に、以狐瓢盛と雲は、篤耨香お盛り置し狐蘆(ひやうたん)なり、是お破り焚て香となすお篤耨瓢と雲こと、東西洋考に見へたり、