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百品考

右納 和名はまぼう 中山伝信録、右納、樹高三四丈、葉似白桐、夏季開花、如中国秋葵、黄弁檀心、 暖地の海辺に自生多し又花戸にも多栽う、樹の高さ丈余、樹は木槿(むくげ)に似て、葉は烏桕(とうばせ)の形にして厚し、又白楊(はこやなぎ)にも能似たり、辺に細鋸歯あり、背に微白毛あり、夏葉間毎に五弁の黄花お開く、底濃紫色にして秋葵(とろヽ)の花に似て小なり、朝に開て夕に落ること木槿に同じ、花後実お結ぶ、又木槿に同じ、