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花壇綱目

椿珍花異名の事 しら雲〈白き八重に赤飛入〉 雨が下〈白八重の大輪赤飛入〉 いづも椿〈白き八重に赤飛入〉 人丸〈白の八重大輪なり〉 つるがしぼり〈地白く紫のしぼり也〉 本因坊〈千よの赤大輪なり〉 まつかさ〈しぼりの大輪なり〉 そこつ〈白の八重にあか飛入〉 国しらず〈地薄色の八重に赤飛入〉 松かぜ〈しぼりの大輪なり〉 むら雨〈白き八重に赤飛入〉 と宮〈白き八重に赤飛入〉 八幡しぼり〈赤き八重の大輪〉 舟井待〈赤き八重のすじ椿なり〉 国づくし〈白き八重に赤飛入、大輪〉 竹生島〈白き八重に赤飛入〉 ひのした〈白き八重の大輪なり〉 あさ日〈白き八重に赤飛入〉 八幡飛入〈赤き八重に白の飛入〉 大はく〈白のうへ重なり大輪〉 青こしみの〈白の八重咲の大輪〉 大白玉〈白き壱重の大輪也〉 ほうくわ〈白き八重に赤飛入〉 うぐひす〈赤の八重咲大輪なり〉 ほとヽぎす〈白き八重に赤飛入〉 きぶね〈白き八重に赤飛入なり〉 大いさはや〈赤き一重の大輪飛入〉 いわた〈白の八重大輪なり〉 なぎのみや〈白き八重に赤飛入〉 妙義院〈赤き千重白き飛入〉 奈良の都〈白き八重に赤飛入〉 しら菊〈白き八重の大輪也〉 清がんじ〈白き八重に赤飛入〉 参国〈紫の八重赤飛入はた白〉 壬生万よ〈白に赤の飛入〉 玉じろ〈大輪なり〉 光とく寺〈赤き千よに白飛入〉 めい山〈白き八重の大輪なり〉 せいわうぼう〈薄いろの八重也〉 ちんくわ〈白き八重に赤飛入〉 大つま白〈地薄色の八重に赤飛入〉 京飛入〈花こしみの大輪也〉 千本飛入〈赤き八重に白飛入〉 おぐら〈白き八重に赤飛入〉初のみ山木〈白き八重に赤飛入〉 与一椿〈赤の万よ咲大輪也〉 じて椿〈千よ赤に白の飛入〉 高尾〈白き八重に薄色飛入〉 あられ〈八重の大輪なり〉 一せき〈赤き千重に白飛入〉 名月〈白き八重に赤飛入〉 金杉〈白き八重に赤飛入〉 いだてん〈白き八重也早咲〉 ほの椿〈白き八重に赤飛入也〉 八重しぼり〈大輪なり〉 だるま〈赤き八重の大輪なり〉 清水しぼり〈白き八重に赤しぼり〉 みやこ〈白き八重に赤飛入〉 かうらい〈白の大輪なり〉 さひふ〈赤き千重に白飛入〉 八坂飛入〈白き八重に赤飛入〉 ぬき白〈八重咲の大輪なり〉 しゆしやか〈白き八重に赤飛入〉 とつ〈白き八重に赤飛入〉 初夜のはた〈白地うす色の壱早咲〉 薮椿〈赤白壱重八重色々有取輪也〉 右は椿の名なり、此外にも品々あるべし、