[p.0559]
大和本草
十二雑木
柃(ひさかき) 順和名比佐加木、西土の民俗小柴と雲、葉はさヾん花に似て黒き実なる、玉篇曰、柃似荊可作染灰者也、今俗ひさヽきと雲、其灰汁お用て布お染む黄色なり、本草諸書におひて未見之、一種別にひさヽきと雲小樹あり、低小叢生、是亦柃に似たり、葉は柃より少薄し、其嫩葉鮮紅如火、其色甚好可玩色如火、小木故ひさヽきと雲、ひは火さヽは小也、