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大和本草
十一薬木
丁香 本草に異名お丁子香と雲、故に日本の俗丁子と雲、母丁子とは、本草曰、有雌雄、雄顆小、雌者大、如山茱萸、名母丁香、入薬最勝、本草原始曰、擊破有順理而解為〓両、向如雞舌、又一名鶏舌香、薬四に煎じたるかすおうる事あり、えらぶべし、久しくなりて香うすきは酒にひたせば香生ず、夏月丁子お風炉にかけて煎ずれば香満室、且蚊おしりぞく、男子は夏月丁香お佩、婦人は麝香お帯て汗臭のけがれお去るべし、