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地錦抄

躑躅のるひ(○○○○○)〈木、春中末、〉 つヽじのるひは、長生花林抄といふ五冊の双紙に、花形お図にあらはし、くわしくしるし、前にひろむゆへ、援に略してわづかにその事お記す、 きりしま〈くれない、こきり島と雲、〉 とよきり島〈くれないにかり〉 紫きり島〈こいむらさき〉 白きり島〈雪中りん〉大きり島〈くれない大りん〉 藤きり島〈ふぢ色小りん〉 かわり藤きり〈藤色中りん〉二しゆんきり島〈きりしまのごとくこしみの有〉 桜きり島〈さくらいろ小りん〉 めきり島〈くれない大りん〉 かこしま〈きりしまのごとし〉 べにきり島〈ほつこりと紅色〉 八重きり島〈赤せんやう小りん〉 中きり島〈くれない中りん〉 くちばきり島〈くちば色中りん〉もヽきり島〈もヽいろ中りん〉 初きり島〈こいむらさき小りん〉 小てうきり島〈赤小りん〉 大きり紫〈こいむらさき大りん〉 銀だい〈赤中りん、こしみのあり、〉 金だい〈赤中りん、こしみのあり、〉 せいさん〈玉子色よりかき色なり、中りん、〉ひとしほ〈桜色大りん、花形ゆりのごとし、〉 やうきひ〈さくらいろ小りん〉 こけん万葉〈あか八重中りん〉やしほ〈花形白く丸くしてあつまりさく〉 かうばい〈くれない中りん〉 いさはい〈くれない大りん〉 しもふりだん〈もらろふたへ小りん〉小ざくら〈あかし小りん〉 しやくま〈赤小りん八重〉 さんわう〈うす紫中りん〉 りうきう〈しろし〉 ざい〈花形きりさげてさいのごとくあかし〉江戸ざい〈是もきれさヾり色あかし〉 たなばた〈八重ひとへあかし〉 紫七夕〈紫大りん八重ひとへ〉 金しで〈しべばかりさきてしでのことじ色〉 ふさ金しで〈色あかしきりさげ〉 もちつヽじ〈うす紫と白と二色大りん〉 せいがいは〈あか小りん〉 紫せいがいは〈むらさき小りん〉 玉や紫〈こいむらさき大りん〉 たいたん〈赤大りんふたへ◯下略〉