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重修本草綱目啓蒙
二十一山果
君遷子(○○○) しなのがき さるがき〈同名あり〉 すヾがき ひいながき〈若州〉 びんぼがき〈筑前〉 しんならがき〈越中〉 しいならがき〈讃州〉 一名櫺棗〈典籍便覧〉 牛乳柿〈救荒本草〉 牛乳子〈広東新語〉 牛爾子〈大明一統志〉 椐〓子〈正字通〉 樹葉共に尋常の柿に異ならず、実小にして金棗の如く、十月に至て熟す、黄色にして味甘し、皮共に乾柿となすべし、内に〓あれども甚小にして胡麻の如し、下種すべからず、故に接て分つ一種実の形正円にして、大さ金豆(こきんかん)の如きあり、まめがき〈仙台〉とも、一名ぶどうがき、あまがき〈東国〉めめがき、〈佐渡〉やまがき、〈大和本草〉やましぶ、〈同上〉これ丁香柿なり、この柿は枝に多く簇りて、蒲萄の如し、熟して黄色内に〓多し、