[p.0630]
本草綱目訳義
三十六灌木
枸骨 ひいらぎ〈◯中略〉 一種あり、此は、ほかのきかたざくら、〈河州〉是は山に多し、此は枸骨類にあらず、別物也、漢名しれず、葉細く長して、葉の辺に多く刺あり、葉もうすし、花穂となりてつく也、つい見れば、ひらぎに似たる故、めひらぎと雲也、本条のひらぎの木は、切ば白色の小き象牙の如き紋あり美也、唐にては此木の皮より、とりもちおとると雲へり、集解に、采其木皮煎膏、謂之粘〓雲々、日本にてはもちの木よりとる也、粘〓雲は、とりもちのことなり、