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歳時故実大概
十二月
一節分〈立春の節の前日なり〉今宵門戸に鰯のかしらと柊の枝お挿て、邪気お防ぐの表事とし、〈◯中略〉往古は鰯のかしらにも限らずと見えて、貫之が土佐日記に、小家の門の端出縄、鯔のかしら柊などヽ有、但し柊さす事は、いかなる拠にや考へ得ず、 ◯按ずるに、節分の時、黄芩の枝お門戸に挿す事は、歳時部節分篇に詳なり、参看すべし、