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剪花翁伝
四/八月開花
川竹 穂八月中旬也、穂も葉も葦にして大きく、茎の囲り二寸計なり、初め小竹の筝の如き芽、三月より生じ、五月末専ら盛なり、又株元より上の方六分目に至まで、毎節に枝お生じ、青々として冬枯せず、よて川竹と呼なるべし、挿花には頗る雅趣あれど、水上がたし、是は食塩の苦水に、枝葉お強く浸して用ふべし、