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古今要覧稿
草木
〓〓竹〓〓竹一名澀竹、一名澀勒竹は、今松平越中守大塚の下邸にあり、その高さ大抵五六尺にして、枝幹全く矢竹の如し、葉もまた矢竹に似て、五葉或は四葉お以て一朶とし、その上葉はすべて二葉相対して、毎葉白色の間道あり、又一株の中といへども、間道なくしてその色矢竹と一様なるも交はれり、此種は往時清人の携来し物なるよし、今その全形お詳にするに、これ即矢竹の一種、その葉間道あるもの也、故に籜おちざる事また矢竹の如し、