[p.0714][p.0715]
重修本草綱目啓蒙
十/湿草
箬 ちまきざヽ(○○○○○) くまざヽ(○○○○) ねまがりだけ(○○○○○○)〈羽州〉 一名白蒻葉〈三因方〉 増一名箬竹葉〈閩書南産志〉葉の大なるさヽなり城州貴船山鞍馬山の奥に多し、苗高さ六尺余、葉闊さ二寸、長さ八寸許り、端午に此葉お用て粽お包む、故にちまきざヽと雲、唐山の箬葉は、至て長大なる故、笠にも製すと時珍雲り、此お箬笠と雲、本邦にては竹籜お用て笠お作る、此も漢名箬笠と雲、竹籜にも箬の名ある故なり、又高山の頂に多く生ずるさヽは皆高二三尺、葉は箬より小く、径り一寸許、長さ七八寸、老れば葉辺皆白し、故にやきばざヽ(○○○○○)と雲、是竹の条に載する所の山白竹なり、