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重修本草綱目啓蒙
二十六/苞木
竹増、〈◯中略〉ささうお(○○○○)は同書〈◯百品考〉の魚尾竹なり、飛騨の高山、日光の赤沼が原に多し、枝葉箬(ちまきさヽ)に似て山白竹(やきばざヽ)より大なり、幹の高さ四五尺、梢に七八葉互生し、節の処に魚形の物お生ず、或一或二三相対して生ず、巨さ拇指の如し、小籜相重て末細く先曲れり、長さ三四寸許、殆魚形に似たり、故に日光土人の説に、此ささうお逆流川に飛入て魚に化すと雲ふ、竹譜には四月老翁魚お竹に貫きしが、化して此竹となると雲へり、其説相反す、共に謬談に属す、