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草木錦葉集

竹太く作方の伝竹地植にて太く大竹になさんには、初穴のごとくなる地所低き、黒土の処へ植て吉、年々掃溜の類入れば、地所も自然に高く成、竹も太く出来る也、親竹はいかにも細き新竹吉、太き古竹にては子生ぜず、上根は多くからみたれば、地かたくなる故、上根は掘捨てよし、厩肥掃溜など多く入れば、上根むれて腐るゆへ、掘世話なく別してよし、上根よりは太き子生ぜず、赤土場所にては、笋ひがらく苦みあり、黒土は上なり、自然に生ずる、ふきも同様にて赤土場は甚苦し、