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窻の須佐美
三
かたへのものヽそれに附て雲、ある者笋お食する事、あまりに多くして、面目より下た板の如くになりて、くるしみぬるに、薬おあたへぬれど験なかりしとき、加賀の国より来りたる扇子うりありしが、これお見て妙方に候、用ひて御覧候へとて、宿にかへり薬お調じて持来り、煎じて二服ばかり喉に入ければ、少しづヽ和してやヽありてくつろぎぬ、そこにてこれいかなる妙薬にやと問れければ、甘草にて候、加賀にて骨竹お制するに、甘草水に浸しぬれば、しめやかに和らぎ、心のまヽにつかひ候故、存寄たるに候とこたへけり、