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東遊記

七不思議一逆様竹(○○○)は、むかし親鸞上人此国〈◯越後〉へ配流の時、携へ来り給ひし杖お、さかさまに地にさし、我説所の法世に弘らば、此杖の竹再び栄ゆべしといひ置給ひしに、其杖さかさまながらに枝葉しげり、其後其根に生ずる所の竹皆逆様なりしとなり、今は其古跡のみ鳥屋野といふ所に残れり、