[p.0810]
空穂物語
藤原の君
たちばな一くはむとの給、五月なかの十日比、たちばなこれはなつてなし、この殿のみそのにあり、みそかにいちめとりてまいる、このいちめのはらに、五ばかりにて有、はヽおえじておとヾに申、こヽのたちばなおとりてなん、まいりつると申さんといひつれば、あはこめ(○○)おつヽみてなんくれたりといふ、