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成形図説
十七/五穀
牟義〈古事記、和名抄、順按に牟岐大小麦之総名也、〉於保牟義、〈延喜式〉布登牟義、加知加多、〈以上和名抄、或曰、加知加多は搗難の意なり、剥易は搗難に対ての名なるべし、〉皮麦、〈裸麦に対ていふ名なり〉裸麦、牟義夜須、〈即裸麦なり〉糯麦〈本朝食鑑、大麦の輩にして皮なく、裸麦のごとし、飯にも麺糕にも作なり、或雲、俗謂朝鮮麦と同種也、〉二年草〈田家の歌に、しづが蒔ふたとせぐさのひだり巻五月の頃はにぎ合にけり、麦の穂は左に纏て胎るが、五月には其穂房のしまり合ことお雲也、〉三時草〈百姓囊◯下略〉