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大和本草
四/穀
粱(おほあは/さるあは) 粟(こあは/えのこあは)本草お考るに、粱(○)は穂長大に毛長く、粒粗きお雲、粟(○)は穂短少に芒短く、粒細なるお雲、粱粟通じ呼て粟(あは)と雲、二種共に其色五色あり、時珍曰、古者以粟為黍稷粱朮之総称、而今之粟は、在古但呼為粱、後人乃専以粱之細者名粟、粱粟ともに今国俗の称する名品数種あり、其色と大小によりて名かはる、夏粟(○○)は春の土用にうふ、秋粟(○○)は夏の土用にうふ、粱粟ともに夏秋の二種あり、本草曰、早粟は皮薄米実、晩粟皮厚米少、