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百姓伝記
十三
芝お植る事一芝お植るに水付お好む芝と、水お嫌ふ芝あり、水付に植て能くつかひて強き芝は、水と塩と両方兼たる入江の芝間、又は海辺の川岸に生る、山にあるかりやすか、野原にあるかるかやの如く育つ芝あり、潟などの水気さす処へは、種お求め植べし、大小の縄になひ使ふに、重宝なる水草なり、