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倭訓栞
中編二十九/恵
えぬのこぐさ 和名抄に狗尾草お訓ぜり、莠草子也、今えのころ草といへり、夫木集に、えのこ草おのがころ〳〵ほに出て秋置露の玉やどるらん、七夕に、禁中にて芋の葉に露おうつし、えのこ草にて結て院中へ進ぜらるヽよし、年中行事に見えたり、牽牛おいぬかひぼしといへるによるなるべし、