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重修本草綱目啓蒙
十三下/毒草
由跋即天南星嫩根の小なる者なり、時珍の説に従ふべし、本経逢原曰、新生芽曰由跋、先師の説にはむ(○)さしあぶみ(○○○○○)とす、穏ならず、この草も亦天南星の類にして別種なり、形状大抵相似たり、葉品字おなして、左右の二つは長大、中の一つは短小、肥根の者は茎高さ二三尺、花弁は天南星より闊くして、紫黒色、鐙の形あり、又一種ゆきもちさう(○○○○○○)あり、亦三葉にして花筒、内白色、中に円蘂あり、亦白色にして雪の如し、和州多武峯に産す、是亦天南星の種類なり、