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地方役人

山林竹木仕立様之事一蒟蒻の種は、小芋の如く成る少きお用ゆ、一度植置ば永代迄も、其畑に種残るなり、大きなる根計毎年堀取、少きは其儘残し置、翌年の種となる、根お掘取たる跡の畑は、耕返さずして、足にて筋お付、麦お蒔てよし、翌年麦お刈とひとしく柴お刈て、厚さ七寸計に懸置、此外には培お入るヽ事なし、満作すれば畑壱反に金子三四両程の玉出来なり、初て種お植る時は、五両計種お植る也、得分あるものなれ共、平地に出来兼る故、人毎に作らぬと見へたり、