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動植名彙

なぎ三川吉田人中山美石雲(頭註)、世に水あふひと雲ふ水草お、遠江浜名郷あたりにては、なぎとのみ呼びて、水葵雲ふ名はさらにしらずと雲へり、近信按に、なぎと水葵とは同類別種也、なぎは高さ一尺に過ぎず、水田中に自生あり、みづあふひは高さ二尺に余り、栽伝へて愛玩するもの也、其自生いづこに在おしらず、なぎ水葵の差別は、石竹と瞿麦との異なるが如し、