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剪花翁伝
三/六月開花
鹿の子(○○○)〈百合〉 花地白に赤茶の飛点少し入なり、又淡赤紫の鹿の子斑入なるもあり、開花六月中旬なり、金剛山(こんがうせん/○○○)〈百合〉 俗に為朝百合(○○○○)といへり、白地に赤鹿の子の点入也、開花六月中旬、河州金剛山に生ず、他所に下種分株しても、決して育つことなし、此花お陰干にして、あぶらに浸しおき、疵に附るに、其功いたつて妙なりとぞ、