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本草弁疑

萎葳今の世に黄精と雲もの皆此萎蕤なり薬家に売ものも黄精にあらず、京近辺所々山中甚多し、唯黄精は希なり、花葉根共に能く似て、隻根の大に節高く黄なる者黄精にして、平直に節ひきく長く黄白なる者は萎蕤なり、唐より来者あり、形白芨に似て細小なり、節高し細小にして、難見分といへども是真なり、生の時は甚大なれども、乾之ときは細小になる者なり、