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大和本草
附録一/菜
薤(らつけう) は六月土用にほり出し、子おわかちて一日ほし、其翌日土に一根づヽ別にあさくうふべし、一処に二根付合てうゆべからず、くさりやすし、ほり出して、久くほすべからず、又湿にあたればくさる、わらおいむ、又うへ付にして其まヽおくはあしヽ、葉生じて三四寸にならば、小便おかけてよくふみ付べし、うぐろもちなどうごもてるは、ことによくふみてかたくす、如此すれば根大なり、地和ならば時々ふみかたくすべし、肥おしば〳〵かけてよし、ふみ付ざれば、根小にして長し、ふみ付て肥せば根丸く大なり、