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広益地錦抄

紫蕚(しがく) 宿根より春生、湿地にしげる、所々溝のかたはらに多く生〈す〉、葉はぎぼしのちいさき形車前葉(しやぜんやう)に似り、六七月はなさく、花形もぎぼうしのごとく、鷺の飛ぶかたちなり、花の色、るり、紫、白色の三種有、花壇に植てあひすべし、草花の名うるいさう(○○○○○)といふ、民俗葉おとり蒸て食、凶年に飢お救ふ、