[p.1092]
広益地錦抄

水仙 今多く草花につくり、冬の詠とせり、〈◯中略〉水仙の根おこまかにして粘におしまぜ、指いたみて腫るに付て甚妙也、又らう地の紙に書たる文字おぬぐひとるに、水仙の根の切〈り〉めにすりて取れば、紙にあとなくとれるといへり、すり取に墨付たるおば殺て、新たなる所にて、数遍すりぬぐふべしとぞ、