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源氏物語
三十七/横笛
御寺のかたはらちかきはやしにぬきいでたるたかうな、そのわたりの山にほれるところ(○○○)などの、山里につけては、あはれなれば、奉れ給ふとて、御ふみこまやかなるはしに、春の野山霞もたど〳〵しけれど、こヽろざしふかくほり出させて侍るしるしばかりになん、