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物類品隲
三/草
洎夫藍 らていん語さふらん(○○○○)、紅毛語ふろうりすえんたありす、又ころうくすおりえんたありと雲、此物生草絶てなし、乾花蛮国より来る、東璧曰、番紅花出西番回回地面及天方国、即彼地紅藍花也、按ずるに此説大なる誤なり、泊夫藍番国産なるが故、李氏も其何物たることお知ず、花色紅にして頗紅花に似たるお以て、妄に番紅花お以て命ず、近世紅毛人どヾにやうすと雲者本草お著す、洎夫藍お図すること甚詳なり、根葉山慈姑に似て、五弁の赤花お開く、蛮国より来る所の洎夫藍は、即其花の蕊なり、紅藍の類にはあらず、有図可考、