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建久三年皇大神宮年中行事
四月
十四日風日祈宮祭礼〈◯中略〉遠江神戸種薑、詔刀〈件種薑は、兼日に酒殿に進納、今日件出納、従西御門捧参て、風日祈詔刀畢後、八重榊の上進也、〉申く、今年の四月の十四日の今時以、掛畏き天照坐す皇太神の広前に、恐み恐みも申く、宮司の常も催奉る、遠江神戸種薑の御贄お奉状お、平く安く聞食て、朝廷宝御位無動、常石堅石に、夜守日守に、護奉幸給、阿礼坐皇子達おも慈給ひ、百官仕奉人等おも、天下四方国々人民の作食る、五穀豊饒に恤幸給と恐み恐みも申、〈◯中略〉抑遠江神戸所進種薑、今日供進の用残、禰宜中に分配、而禰宜各以其内、子良宿館の南の垣内に所奉殖也、為物忌父等之役奉殖、然後九月御祭之時、御饌に所供進也、