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重修本草綱目啓蒙
八/山草
釵子股 ぼうらん(○○○○) まつらん(○○○○)〈肥前〉 きみる(○○○)〈筑前〉 みるらん(○○○○)〈薩州〉 一名石蘭〈広東新語〉 棒蘭〈中山伝信録〉 増一名三十根〈薬性奇方〉初め琉球より来る、今は四国九州其他暖地に皆あり、木或石に寄生す、茎長さ一尺許一窠に叢生す、葉は互生、形円直にして細き箸の如し、長さ五六寸、深緑色、水松の形に似て端に一尖ありて爪の如し、冬枯れず、五月に葉下に花お開く、臭気あり、形蘭花に似て至て小く淡黄色、蕊は紫黒色、花後角お結ぶ、蘭花の角に似て小なり、