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大和本草
九/雑草
三白草(かたじろ) 国俗半夏生草(○○○○)とも雲、五月の半夏生の時、此草の葉面白くなる、背は青し、故かたじろと雲、茎の梢三葉白ければ苗秀づ、故に三白と雲、梢三葉の外は白くならず、農人是お以て蒔田時のためしとす、水草也、陸にも生ず、高二三尺、葉は柿の葉の大の如し、毎葉たてすぢ五あり、五月に白花開く穂の如く長し、よき香あり、蘇恭が説、葉似〓又似菝葜と雲は可也、其余は与三白草不合、