[p.1192]
重修本草綱目啓蒙
十七/麻稲麦
大麻 こおりぐさ(○○○○○)〈古歌〉 ぬきぐさ(○○○○)〈同上〉 あさ(○○)〈和名抄〉 お(○)〈同上〉 ひねり(○○○)〈土州〉 一名山糸苗〈救荒本草〉 綿麻〈本経逢原〉 絡麻〈同上〉 好麻〈群芳譜〉 吐乙麻〈村家方〉春種お下す、方茎直上七八尺葉対生す、形細長葉八九円に並びて、もみぢの葉の形の如くにして長大なり、これに雌雄あり、雄はけむし、〈古名〉おあさ、さくらあさと雲ふ、花お生じて実お結ばず、釈名に枲麻牡麻と雲ふ、一名枲牡麻、〈群芳譜〉瑶華、〈楚辞九歌〉雌おめあさ、みあさと雲、花なくして実お結ぶ、釈名に苴麻苧麻と雲ふ、一名麻母、〈救荒本草〉大麻の皮おはぎたるあとの稭お、あさぎと雲ふ、一名あさがら、これお麻骨〈訓蒙字会〉と雲、一名続麻骨、〈物類相感志〉食物本草に、花名麻勃子名麻〓と雲ふ、釈名に花名麻〓麻勃と雲は、本経の文に拠る、これは誤なること正誤に弁ぜり、