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重修本草綱目啓蒙
十三下/毒草
蕁麻 〈正字通に〓麻に作、通雅に燖麻〓麻に作る、〉 いらぐさ(○○○○) ゆなぐさ(○○○○)〈摂州〉 まむしさう(○○○○○) おにあさ(○○○○) ひとさしぐさ(○○○○○○) いらいら(○○○○) 疼草〈和方書〉 いたいたぐさ(○○○○○○)〈加州〉 増一名〓草〈貴州通志〉陰地に生ず、方茎高さ二三尺叢生す、葉苧麻の葉に似て深緑色両対す、茎葉共に毛刺あり、人お螫すこと甚し、然れども煮る時は食ふべし、花実共に苧麻に同じ、其穂葉上へ立上るお異なりとす、苧麻の花は葉下に垂るればなり、木曽には細葉のものあり、闊さ五分、長さ三寸許、増、一種木曽山中に蔓生のものあり、葉の形らしやうもんに似て、刺弱くして人お傷らず、花実の形尋常のものに似たり、からはなさうと名く、又蕁麻の人お刺したるに、塩お傅れば疼お止む、人尿も亦可なり、